本文へ

メニュー

文字
サイズ

標準

メニュー

社会福祉法人 同愛記念病院

当科の特色ある診断、治療の紹介

CTガイド下生検について

肺癌検診で発見された病変は、それが癌なのか良性病変なのか、病変組織を採取して病理学的に調べて診断しないと、手術するかどうかなど、治療方針が立ちません。癌であっても小さな病変で見つかれば根治できる可能性も高いのですが、正確にその病変組織を採取することはまた難しい問題です。当科ではX線CTで位置決めを行い、正確に生検針を誘導する肺生検を行い、治療方針の決定に役立っています。


生検前
小病変が発見されましたが、気管支鏡では組織は採取できませんでした。


生検針が病変に正確に誘導され、貫いています。

マンモグラフィーによる乳癌診断

乳がんは欧米人に多いとされていましたが、ライフスタイルの変化などから近年日本人女性にも急増しており、今や発症率は12人に1人とも言われています。
マンモグラフィーは乳がん初期症状である微細な石灰化などを検出できるため乳がんの初期発見に欠かすことのできない最も有効で信頼性の高い検査方法です。
当科での診断の読影精度は「マンモグラフィー精度管理中央委員会」の読影評価で最高評価のA-Sを得ております。
施設としてはマンモグラフィー検診施設画像認定を取得しております。
撮影はマンモグラフィー撮影認定資格を取得した女性技師が行っております。
マンモグラフィーは乳腺の多い人などでは見つけにくい、X線を使うため妊娠している可能性のある方には適さないなどの注意もありますので、ご不明点は放射線科までお問い合わせください。


乳癌のマンモグラフィー画像

血管造影を用いた治療

血管造影を用いた様々な治療法

血管造影は、血管を撮影するだけでなく、細い血管にまでカテーテルという管を挿入する技術を利用して、様々な治療を行うことが可能です。例えば、癌病変を栄養している血管にカテーテルを挿入して、癌病変だけに抗癌剤を高濃度に注入したり、その血管を塞栓してしまうことによって癌病変を壊死させたりすることができます。その他、止血困難な動脈性出血を止血したり、動脈硬化で細くなった血管を拡張させて血流を改善させたりもできます。一例をご紹介しましょう。

肝癌に対する塞栓療法(TAE)

まず、肝癌の正確な診断のために、門脈造影を行ったCT(CTAP)を撮影し、ついで肝動脈から造影したCT(CTHA)を撮影します。CTAP、CTHAは肝臓腫瘍の診断には最も有効な方法ですが、まだ施行している病院は限られています。病変が確定したら、様々に枝分かれした肝動脈の中から腫瘍を栄養している血管を見つけ、その血管にカテーテルを挿入し、抗癌剤や塞栓物質を注入します。


CTAP画像
門脈造影を行うと正常肝実質は白く染まりますが、腫瘍は染まらず黒く残ります。 5mm程の小病変でも検出可能です。


CTHA画像
肝動脈造影を行うと腫瘍は白く染まります。

動脈硬化による狭窄血管の拡張術(PTA)

下肢の血管が動脈硬化で細くなり血流が悪くなると、少し歩いただけでふくらはぎなどの筋肉が痛くなり、休みながらでないと歩けない間欠性跛行という症状が出ます。手術で治療する場合は、人工血管や他の場所から採取した静脈を用いて、細くなった部分の前後をつなぐバイパス手術が行われます。血管造影で治療する場合は、バルーンカテーテルという拡張用のカテーテルを細くなった部分に通し、拡張させます。


大腿部で下肢の動脈が閉塞しています。


閉塞血管の拡張後症状は消失しました。

透析シャントの拡張術(シャントPTA))

人工透析を行っている患者様のシャント不全に対する治療法です。従来はシャントが使えなくなったら再手術でシャントを作り直していましたが、シャント流量が低下してきたらまず試してみるべきです。当院では外来透析は行っていませんが、他院からの依頼を受けて施行しています。待機できない場合が多いので、時間外に施行することが多い手技です。


シャント吻合部での狭窄
静脈側への血流がなく、シャントとしては使えません。


吻合部の拡張後
静脈側への血流が得られ、シャントを作り直さずにすみました。

三次元画像解析システムを用いた画像再構成について

各モダリティーで撮影した画像を三次元画像解析システムを用いて再構成することにより様々な領域で診療の精度を向上させることが出来る画像を提供しています。


マルチ3D


冠動脈解析


肝臓解析


腎臓解析


3Dサーフェイス


編集3Dビューア


心臓フュージョン


内臓脂肪解析

核医学(RI)検査

RI検査はCTやMRIといった形態的画像とは異なり人体臓器の生理学的な、あるいは生態的な情報を画像に表わします。病態の診断、治療方針や効果の判定、予後の推定など多くの領域で利用価値があります。 検査で用いられる医薬品は非常に微量であり薬理作用はほとんど無視できます。副作用発生率は10万人に1.3人の割合と報告されています。かつ年々減少しつつあります。
通常(負荷以外)は薬剤を静注したあと、ベッドに寝ているだけで撮影が終了いたします。
当院では骨シンチ、Gaシンチ、負荷心筋シンチ、甲状腺シンチなどの検査を行っております。
ここでは近年増えている「ものわすれ」や「認知症」(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症)、「パーキンソン症候群」の検査についてご紹介させていただきます。

脳血流検査(ECD・IMP)

脳のRI画像は、分解能においてはCTやMRIの形態画像に比べて劣っています。
しかし、形態画像だけでは捉えきれない組織的な変化を、血流の変化を観察し、画像化することによって捉えることができます。
CTやMRIと相補的な役割を果たしているといわれています。

適応疾患・・・

脳血管障害、認知症、てんかん、変性疾患、脳炎、脳腫瘍など適応は多いですが、特に有用と言われているのは
1)認知症診断における局所脳血流異常の検出
2)脳血管障害における局所脳血流異常の検出
脳の機能が低下した場所では、血流も低下します。
SPECTはこのような血流低下を見つけ出すことができます。

「ものわすれ」や「認知症」の検査としてダットシンチ、MIBG心筋交感神経シンチなども行っております。その他にも対応できる検査がございますのでお気軽にお問い合わせください。

腹腔内脂肪計測

当院で腹腔内脂肪計測ソフトウェア「ファット・スキャン」の運用を開始しましたので、ご案内いたします。

腹腔内脂肪計測ソフトウェアの運用開始

腹腔内脂肪計測ソフトウェア「ファット・スキャン」は腹部CT画像から皮下脂肪と腹腔内脂肪をそれぞれ抽出し、その面積を計測するソフトウェアです。メタボリックシンドロームを診療するにあたり、客観的でわかりやすいデータを提供することが出来ると思われます。

オーダー方法・注意点

オーダー方法

  • 当院の病診連携室(TEL(直) 03-5608-3237)を通じて、上腹部単純CTでオーダーしてください。 病診連携室
  • 解析には臍レベルスライスの呼気時単純CTを用います。通常の上腹部単純CTで計測可能ですが、FOV(画像にする範囲)を広くする必要があるので、オーダーに当たってはファット・スキャンと必ずご指定ください。

注意点

  • ファット・スキャンの検査結果は翌日以降の報告となります。
  • 上腹部単純CTにつきましては、通常のスクリーニングCTとしてレポートいたします。
  • 脊髄固定デバイスなど体内に金属があったり、バリウム検査後であったりするとアーチファクトがでて計測が出来ません。
  • 超肥満の場合や明らかにやせている場合は検査できないことがあります。また、多量の腹水が有る場合も計測が出来ません。
  • 過去の画像からは計測できません。

報告書サンプル

診療科・部門のご案内