令和3年度   同愛記念病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 399 184 273 392 490 732 1088 1939 1571 313
令和3年度DPC対象の全退院患者数は7,381人と前年度比 -101人で,主に0~9歳区分の減少によりますが,COVID-19病棟編成に伴う小児病棟縮小によります。当院の退院患者数は60歳以降の占める割合が高く,全体の67%を占めています。前年度と比べ,頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル筋焼灼術,膝・肘の人工関節再置換術,および膀胱悪性腫瘍疾患に関する入院患者数が増加しました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 14 40.50 20.57 0.0% 85.64
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 12 21.08 13.14 0.0% 81.92
160650xx99x0xx コンパートメント症候群 手術なし 手術・処置等2-なし       ー    ー 24.20    ー    ー
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 定義福傷病-なし       ー     ー 3.95     ー     ー
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし       ー    ー 14.75    ー     ー
専門的治療を要さない範囲での内科全般を守備範囲としており,肺炎・尿路感染症等の感染性炎症疾患や廃用症候群に加え,せん妄を伴う患者さんに対する診療が中心でした。
アレルギー科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし       ー       ー 20.57       ー       ー
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2-なし       ー       ー 18.42       ー       ー
040190xx97xxxx 胸水、胸膜の疾患(その他) 手術あり       ー       ー 26.01       ー       ー
040190xx99xxxx 胸水、胸膜の疾患(その他) 手術なし       ー       ー 16.18       ー       ー
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし       ー       ー 9.28       ー       ー
誤嚥性肺炎は加齢に伴う嚥下機能低下に伴い生じ,治療は抗菌薬投与に加え嚥下評価のもとにリハビリ等を行います。間質性肺炎では病態が進行すると労作時息切れが生じ,在宅酸素療法が必要となる患者さんもおられます。治療はステロイド薬が主体ですが,最近では抗線維化薬を積極的に導入しています。当院では個々の患者さんの病態に合わせて薬剤投与や酸素療法など適切な治療を導入することにより,生活の質の向上に努めております。胸水はあらゆる原因(悪性腫瘍,結核,その他)によって起こってきますが,原因検索のため局所麻酔下胸腔鏡を積極的に実施しています。また肺野病変が認められた場合には積極的に気管支鏡検査等も行い,適切な治療(抗がん化学療法、抗菌薬等)に繋げます。その他,気胸,市中肺炎,慢性閉塞性肺疾患等,病状に合わせ適切な治療を提供します。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1-あり 210 1.02 2.13 0.00% 2.82
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1-なし 92 1.04 2.35 0.00% 7.21
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 69 6.86 6.13 7.25% 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g 以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2-なし 11 6.82 11.01 9.09% 0.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし       ー       ー 6.24       ー       ー
【食物アレルギー 手術・処置等1ーあり (9歳未満かつ年2回以内)】
【食物アレルギー 手術・処置等1ーなし (9歳以上または年3回以上)】
アナフィラキシーや強い症状誘発の可能性が高いハイリスクの食物アレルギーに対する経口負荷試験は,1泊または日帰り入院で実施しています。食物アレルギーは低年齢児に多いため、「手術・処置等あり」での算定が多く,この傾向は前年と変わっていません。令和3年度は病院としてコロナ専用病床の増設,予定検査入院の制限により,小児食物アレルギー経口負荷試験の入院件数は前年度に比べ大幅に減少しました。しかし、食物経口負荷試験の社会的ニーズは依然として高く,今後の感染動向や小児科病床の確保により,入院数の増加が期待できると考えられます。
【妊娠期間短縮,低出生体重に関する障害】
妊娠期間37週未満の早産児,出生時体重2,500g未満の低出生体重児,妊娠糖尿病や甲状腺疾患合併妊娠からの出生児は,新生児仮死,低血糖,呼吸障害,病的黄疸などを生じるリスクが高いため、小児科入院として管理しています。また出生後,感染症,呼吸障害,低血糖,病的黄疸などを呈した軽症から中等症の新生児に対しても入院加療を行っています。令和3年度は新型コロナウイルス感染の影響で分娩件数が減少したこと(令和2年度321件→令和3年度207件),令和4年2月より全ての分娩の取り扱いを一時休止したことから,小児科入院になる新生児数も減少しました。
【喘息】
喘息発作による入院患者数は診療ガイドラインの普及や長期管理薬の開発などにより全国的に減少傾向にあります。令和3年度は5-7月頃にかけてRSウイルス感染の流行があり,それに伴い喘息発作が季節性に増加しましたが,当院では,コロナ病床確保のために小児の急性入院の受け入れ体制が整備できず,入院患者数は僅かでした。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリ ープ・粘膜切除術 84 2.52 2.65 0.00% 70.26
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 77 6.32 4.74 0.00% 73.58
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1-なし 手術・ 処置等2-なし 定義副傷病-なし 60 9.18 7.11 0.00% 60.68
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 28 6.29 5.40 0.00% 41.68
060040xx99x4xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-4あり 26 4.04 4.68 0.00% 65.46
当科が扱う疾患は,ヘルニア,胆石症等の良性疾患から,大腸がん,胃がん,食道がん,乳がん等の悪性疾患まで幅広く,対象とする臓器は大腸,小腸,胃,食道,肝臓,膵臓,乳腺,肛門疾患と多岐にわたっています。手術の特徴としては,低侵襲手術である腹腔鏡手術や内視鏡手術を積極的に行っております。また,術前後の化学療法も行っており,根治的手術の達成と再発リスクの減少,予後の延長を目指しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 98 25.70 23.02 8.16% 75.64
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置 換術等 87 19.68 20.63 6.90% 68.80
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 66 13.83 13.52 0.00% 25.36
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 64 31.45 25.32 56.25% 78.77
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病-なし 52 5.73 4.99 1.92% 50.98
膝前十字靱帯損傷に対する関節鏡下靱帯再建術,変形性股関節症に対する人工股関節置換術,変形性膝関節症に対しての人工膝関節置換術を数多く行っています。サッカー,ラグビーや柔道選手では,しばしば膝前十字靱帯を損傷したことで競技人生が送れなくなってしまうケースがあります。こうした場合には,低侵襲な関節鏡下靱帯再建により膝関節を安定させて,早期の競技復帰を目指します。また,手術後のリハビリテーション計画をしっかり立て,競技復帰や生活の質向上を図ります。股関節の軟骨が磨り減り,股関節を構成する骨にも変形が生じると,痛みのため歩行困難となり日常生活に支障をきたすので,痛み無く歩行が可能となるよう,人工股関節置換術を積極的に行っています。膝関節軟骨の変形から歩行困難となる変形性膝関節症に対しても,人工膝関節置換術により痛みのない歩行を可能とします。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070395xx971xxx 壊死性筋膜炎 手術あり 手術・処置等1-あり 10 124.50 59.82 0.00% 66.80
100100xx97x1xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2-あり       ー       ー 48.20       ー       ー
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし       ー       ー 5.16       ー       ー
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2-なし       ー       ー 2.94       ー       ー
070071xx97xxxx 骨髄炎(上肢以外) 手術あり       ー       ー 34.28       ー       ー
体表面の外傷,潰瘍,腫瘍等幅広く治療しています。主病名では糖尿病・虚血による壊死性筋膜炎・足潰瘍が実際には最多ですが,DPCコードでは細分化されるため,診断群分類別患者数では下位になっています。その他,脂肪腫などの骨軟部良性腫瘍,眼瞼下垂などが上位になります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 92 6.37 6.04 0.00% 43.26
120140xxxxxxxx 流産 28 2.21 2.44 0.00% 35.00
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡 によるもの等 27 5.89 6.11 0.00% 38.56
120100xx02xxxx 子宮内膜症 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 18 6.22 6.56 0.00% 36.56
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし 17 2.88 5.37 0.00% 35.71
婦人科領域では低侵襲手術である腹腔鏡下手術を積極的に導入しており,特に子宮の良性腫瘍や子宮内膜症に対する子宮全摘術の総数が年々増加を認めております。また,産科領域では,妊娠糖尿病に対して積極的に短期的な管理入院をお勧めしており,患者さんへの指導・教育を効果的に行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 121 1.94 2.71 0.00% 76.67
020400xx97xxxx 眼、付属器の障害 手術あり       ー       ー 8.15       ー       ー
眼表面の角結膜疾患,白内障,緑内障,虹彩炎・ぶどう膜炎をはじめ,糖尿病網膜症,網膜静脈閉塞症,加齢黄斑変性等の眼底疾患に対し,幅広く診察治療を行っています。最も多い疾患は白内障で,手術は入院(日帰り,もしくは一泊二日)にて行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 29 4.93 5.71 0.00% 34.31
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 27 9.85 9.01 0.00% 58.04
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 27 4.81 6.47 0.00% 54.07
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> 23 4.09 5.64 0.00% 41.09
030428xxxxxxxx 突発性難聴 20 9.25 8.75 0.00% 66.40
入院の主体は内視鏡下鼻・副鼻腔手術を目的とした炎症性鼻副鼻腔疾患(難病指定されている好酸球性副鼻腔炎が大半を占める)で,4泊5日程度の短期入院で加療しています。鼻閉塞感や水様性鼻漏を主症状とする慢性病態には血管運動性鼻炎や通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダストアレルギー)があり,舌下免疫療法等保存的加療でも十分な治療効果を得られない場合は,経鼻腔的翼突管神経切断術を目的に2泊3日入院で対応します。重度の咽頭部痛・飲水困難からの脱水を伴う急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍では緊急入院となりますが,令和3年度はCOVID-19禍にあって全国的な急性上気道炎罹患数の減少により,入退院数は増加しませんでした。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 47 7.62 9.22 0.00% 69.74
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1-なし 24 10.63 13.07 0.00% 57.21
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・ 処置等1-なし 16 2.00 4.01 0.00% 55.13
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2-なし       ー       ー 29.17       ー       ー
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・ 処置等2-なし       ー       ー 7.68       ー       ー
頭頸部領域発症や免疫不全患者における帯状疱疹急性期には,約7日間の入院の上,抗ウイルス薬の点滴静注を行い,合併症に対する治療を合わせて行っています。皮膚良性腫瘍は出血の可能性が高い部位や切除面積が大きい場合に短期入院の上,切除を行い,創部の状態が安定してから退院していだいております。基底細胞上皮癌,ボーエン病などの皮膚悪性腫瘍(上皮内癌)に対して短期入院の上,切除を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1-なし 定義副傷病-なし 268 4.69 5.56 0.75% 58.11
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-あり 176 3.31 2.50 0.57% 69.51
110420xx02xx0x 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 定義副傷病-なし 85 3.53 3.99 0.00% 72.09
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2-2 あり 定義副傷病-なし 82 6.26 6.86 0.00% 74.34
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2- なし 67 6.70 7.02 1.49% 75.76
最も多いのは上部尿路結石への外科治療で,内視鏡を用いて尿管や腎盂の結石を破砕除去する治療です。2番目は前立腺がんの診断目的に行う針生検検査や除精術で,MRIを用いたターゲット生検は含まれていません。3番目は結石や狭窄した尿管にステントを留置して拡張する手術です。4、5番目は膀胱や尿管の悪性腫瘍に対して内視鏡を用いた切除術です。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2- なし 64 39.1 4.79 0.00% 71.41
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2-なし 57 3.26 4.36 0.00% 68.89
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 51 23.63 17.35 9.80% 81.10
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-なし 50 3.94 3.06 2.00% 73.78
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1-なし、1,3あり 手術 ・処置等2-なし 定義副傷病-なし 27 10.19 10.24 0.00% 81.19
心臓は,全身に血液を循環させるポンプの働きをしている臓器です。狭心症や心筋梗塞では,心臓に栄養や酸素を供給している冠動脈という血管が動脈硬化により狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)を起こして血液の流れが悪くなり,心臓に栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなる疾患です。狭心症は,心臓の筋肉の血流不足によって胸苦しさが出現し,そして心臓の筋肉血流不足によって胸苦しさや息苦しさが出現し,心臓の筋肉に血流が行き渡らなくなった状態が急性心筋梗塞であり,心臓のポンプ機能が低下して命に関わる危険な疾患で緊急治療が必要です。当院では,今後も積極的に狭心症や急性心筋梗塞に対するカテーテル検査・治療を行います。また,令和2年7月より不整脈に対する診療体制も整ったため,頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション,徐脈性不整脈に対するペースメーカー植込み術も積極的に行えるようになりました。今後は高齢者の増加に伴い心不全患者数がより増加することが予想されます。入院時の集中治療から退院後の患者様の生活にわたるトータルケアをコメディカルの連携を図りながらチーム医療として実施するように心がけています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 27 11.74 13.14 0.00% 77.15
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術 ・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 27 6.96 10.39 0.00% 57.30
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 25 4.48 7.87 0.00% 67.56
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術 ・処置等1-なし 手術・処置等2-1あり 22 5.14 13.74 4.55% 67.59
110290xx99x0xx 急性腎不全 手術なし 手術・処置等2-なし       ー       ー 14.23       ー       ー
慢性腎臓病を基礎疾患に持つ患者さんの合併症(感染症等)治療や,腎機能障害が進行して血液透析が必要となった症例に対する血液透析用の内シャント造設,適切な時期での血液浄化療法導入目的が主体です。また何らかの理由により突然腎機能が低下してしまう(急性腎障害)症例に対しては,速やかに原因検索および加療を行い,腎機能障害の改善を図っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし 手術・処置等2-4あり 41 5.63 10.12 0.00% 84.66
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-5あり 31 17.42 19.92 0.00% 77.29
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-4あり 23 9.61 10.66 0.00% 82.78
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2-4あり 定義副 傷病-なし 16 13.13 18.76 0.00% 78.38
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2-5あり 定義 副傷病-なし 15 50.60 31.17 0.00% 75.73
骨髄異形成症候群の入院が多く,脱メチル化薬の皮下注射による治療や輸血による支持療法を行っております。また,悪性リンパ腫に対する化学療法や,無菌室を利用することが多い急性白血病治療も積極的に行っております。骨髄異形成症候群や悪性リンパ腫では,初回治療を入院で行った後,可能であれば2回目以降は外来化学療法に移行しております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポ リープ・粘膜切除術 277 2.25 2.65 0.36% 67.77
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・ 処置等2-なし 定義副傷病-なし 100 8.71 9.21 2.00% 70.51
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 52 8.46 7.70 0.00% 60.02
130100xxxxx40x 播種性血管内凝固症候群 手術・処置等2-4あり 定義副傷病 -なし 41 23.32 25.51 9.76% 78.32
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2-なし 29 8.79 8.74 0.00% 71.38
最も多い疾患は下部消化管ポリープ(腺腫,良性疾患)で,内視鏡的ポリープ・粘膜切除術を積極的に行っています。早期発見により外科的切除に至る前に低侵襲治療を行い,在院日数の短縮を図っています。次に,胆管結石や胆管炎,閉塞性黄疸での入院も積極的に対応しており,ここ数年で件数が増加しています。低侵襲な内視鏡的検査(内視鏡的逆行性胆管造影/ERCP)やステント留置,内視鏡的乳頭切開術(EST)やバルーン拡張術(EPBD)による結石除去など治療手技は多岐にわたります。胆膵疾患は,播種性血管内凝固症候群を併発することも多く,その場合は在院日数が長くなることがあります。結腸憩室に起因した炎症・出血や虚血性腸炎での入院も例年通り上位にあり,内科的保存治療や内視鏡的止血術を施行し,概ね1週間の入院期間となっています。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・ 処置等2-1あり 29 13.28 14.41 0.00% 60.03
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・ 処置等2-なし 11 10.91 11.15 0.00% 58.82
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 -なし 定義副傷病-なし 10 7.70 13.25 0.00% 60.10
100040xxxxx01x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 -なし 定義副傷病-あり       ー          ー 24.34       ー       ー
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・ 処置等2-1あり       ー       ー 13.42       ー       ー
2型糖尿病の患者さんの教育入院が多く,インスリン導入を必要とするケースが大半となっています。また,劇症型を含む1型糖尿病によるケトアシドーシス,糖尿病を基礎に持つ患者の高血糖緊急性や感染症などの急性病態に対する治療も行っております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 20       ー 26 32       ー       ー 1 7
大腸癌 17 27 38 33       ー 71 1 7
乳癌       ー 10       ー       ー       ー       ー 1 7
肺癌       ー       ー       ー       ー       ー       ー 1 7
肝癌       ー 10       ー       ー       ー 17 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌の総患者数は361名で,前年度比-10%でした。令和3年度は胃癌が前年度比200%と増加しており,特にStageⅢ・Ⅳ期症例が顕著です。手術・抗がん剤・放射線治療等、集学的治療を行うと共に,低侵襲性手術としての腹腔鏡下手術や内視鏡治療を積極的に行うことで在院日数を短縮し,再発リスクの減少を目指しております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症       ー       ー       ー
中等症 41 15.44 79.68
重症       ー       ー       ー
超重症       ー       ー       ー
不明
令和3年度には新規呼吸器専門医が赴任し,成人市中肺炎患者数が増加しました。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 11 8.91 81.36 12.50%
その他       ー       ー       ー       ー
令和3年度の発症日から3日以内での急性期脳梗塞症例に対して若干名ではありますが対応しました。当院では神経内科および脳神経外科は非常勤医体制であり,診断後病態によっては脳血管内治療専門医が常勤する基幹病院との連携を図っております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術       ー       ー       ー       ー       ー
K6871 内視鏡的乳頭拡張術 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋 切開のみ)       ー       ー       ー       ー       ー
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術       ー       ー       ー       ー       ー
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻 造設術を含む)       ー       ー       ー       ー       ー
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25cm2 未満)       ー       ー       ー       ー       ー
術後の経過観察などで内科医の介入による全身管理が必要となった患者さんの加療対応を行っており,入院の契機となった疾患は多岐に渡ります。令和3年度はアフターコロナ症例の対応が多く,全身管理継続にて呼吸状態の改善に努めました。


小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度)       ー       ー       ー       ー       ー
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度)       ー       ー       ー       ー       ー
令和3年度には,新生児仮死症例が若干名おりました。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 88 0.43 1.18 0.00% 70.82
K6335 鼠径ヘルニア手術 75 1.93 3.37 0.00% 73.49
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 74 2.09 6.08 0.00% 60.08
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置 (頭頸部その他) 35 1.77 4.11 0.00% 68.46
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 27 1.04 4.41 0.00% 43.07
腹腔鏡下手術は,腹部に5~12mmの穴を数カ所開けて,そこから腹腔鏡カメラや鉗子などの手術器具を挿入し,モニターに映し出される腹腔内画像を見ながら行う手術です。切除した病変は,臍の創を3~4cm程度に広げ,同部位から摘出します。腹腔鏡下手術は,通常の開腹手術と比較して術後疼痛などの身体的負担が少なく,傷も小さく,短期入院で回復が期待できる低侵襲な手術治療です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩)(股)(膝) 206 1.98 20.13 8.25% 72.62
K0462 骨折観血的手術(前腕)(手舟状骨)(下腿) 67 2.30 7.76 1.49% 54.91
K0461 骨折観血的手術(上腕)(肩甲骨)(大腿) 62 3.95 20.03 37.10% 66.29
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術(十字靱帯) 58 1.28 12.66 0.00% 24.34
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕)(下腿) 54 1.06 2.69 1.85% 42.19
股関節の軟骨が磨り減り,股関節を構成する骨にも変形が生じると,痛みのため歩行が困難となり日常生活にも支障をきたします。人工股関節置換術により痛みから解放され,股関節の動きも良くなり,痛みなく歩行可能となります。膝関節の軟骨が磨り減って変形が著明となり歩行困難となる変形性膝関節症に対しても,人工膝関節置換術により膝関節の変形が改善し,痛みもなく歩行可能となります。肩の障害では肩腱板断裂が多くみられます。関節鏡下での低侵襲手術により断裂した腱板を修復すると,肩周囲の痛みが消退し,腕がスムーズに上がるようになります。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K084 四肢切断術(足) 11 22.64 102.45 9.09% 69.91
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹)(上腕)(前腕)       ー       ー       ー       ー       ー
K427 頬骨骨折観血的整復術       ー       ー       ー       ー       ー
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)       ー       ー       ー       ー       ー
K013-22 全層植皮術(25cm2以上100cm2未満)       ー       ー       ー       ー       ー
体表の疾患に対し多岐に渡る手術治療を行っていますが,術式が細分化されるため,疾患の傾向は反映していません。実際の入院手術は,麻酔科管理が必要な脂肪腫などの骨軟部良性腫瘍切除,糖尿病・虚血による足潰瘍に関連する足切断術,腐骨摘出術,植皮術が上位になります。


産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 (内視鏡手術用支援機器使用 57 1.00 5.02 0.00% 46.42
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 31 1.32 4.03 0.00% 38.55
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 30 1.00 5.00 0.00% 37.90
K872-31 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術(電解質溶液利用) 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用) 17 1.00 1.00 0.00% 42.71
K9091イ 流産手術(妊娠11週まで)(手動真空吸引法) 17 0.88 0.18 0.00% 35.82
開腹手術に代わって低侵襲手術(腹腔鏡手術,子宮鏡手術)が年々増加しており,入院期間の短縮,早期社会復帰が可能であるため患者さんにとってメリットが大きいと考えています。特に子宮良性腫瘍に対するロボット支援下手術の総数が前年度より増加を認めております。


眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 117 0.00 0.94 0.00% 76.61
K279 硝子体切除術       ー       ー       ー       ー       ー
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない)       ー       ー        ー       ー       ー
眼科で最も多いのは,白内障に対する水晶体再建術(眼内レンズを挿入)です。局所麻酔下にて,幅2.4mmの創口から超音波を用いる手術機械を眼内に挿入し,水晶体を乳化吸入した後,眼内レンズを挿入します。日帰り,もしくは一泊入院で行っています。当院で扱っている眼内レンズは保険適応の単焦点眼内レンズです。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 口蓋扁桃摘出術(翌日以降) 後出血止血術 27 1.00 6.37 0.00% 31.81
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 19 1.16 2.74 0.00% 51.74
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 18 1.11 2.22 0.00% 35.78
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 10 0.00 4.00 0.00% 33.10
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔 手術)       ー       ー       ー       ー       ー
慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎,慢性化膿性副鼻腔炎,歯性上顎洞炎,副鼻腔真菌症)に対する内視鏡下鼻・副鼻腔手術を安全かつ積極的に施行しております。薬物コントロール不良なアレルギー性鼻炎や血管運動性鼻炎に対しては,舌下免疫療法と共に,タービネートブレードを用いた粘膜温存手術(鼻甲介切除術)や経鼻腔的翼突管神経切断術を含めた集学的治療を行っております。経口摂取・飲水困難からの脱水に伴う扁桃周囲膿瘍症例は,COVID-19禍において全国的な急性上気道炎罹患数の減少を反映し横ばいです。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上 6cm未満)       ー       ー       ー       ー       ー
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満)       ー       ー       ー       ー       ー
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)       ー       ー       ー       ー       ー
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)       ー       ー       ー       ー       ー
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm 未満)       ー       ー       ー       ー       ー
皮膚腫瘍に対して視診およびダーモスコピーによる観察を行い,必要に応じて画像診断を行った上で手術を行っています。光線角化症,Bowen病,有棘細胞癌,基底細胞上皮癌などが疑われた場合,皮膚生検による病理組織学的診断後,切除範囲を決定しています。顔面や頭部等の腫瘍切除の場合には入院加療を勧めています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 277 1.68 3.04 0.72% 58.74
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 168 0.83 3.30 2.98% 69.75
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 155 1.63 4.20 0.65% 75.13
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を 用いる) 51 1.20 9.49 0.00% 70.16
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレー ザー等使用) 33 1.00 4.73 0.00% 70.76
最も多いのは,尿路結石に対して経尿道的に内視鏡を挿入してレーザーや圧縮空気・超音波複合破砕装置を用いて破砕・抽石を行う手術です。2番目に多いのは,尿路の結石,感染や腫瘍による閉塞で生じた水腎症に対して尿管ステントを留置して尿の排泄を促す手術です。3番目は,膀胱がんに対して尿道から内視鏡を挿入して切除する手術です。画像強調観察技術(NBI)で観察・根治切除を補助,膀胱の灌流液に生理食塩水を使用して合併症を軽減する方法です。4番目は,ロボット内視鏡支援機器を用いた前立腺がんの根治的切除手術です。5番目は,経尿道的に内視鏡を挿入して前立腺の肥大した部分をレーザーや電気メスで核出または蒸散する手術です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜 アプローチ) 60 2.00 2.13 0.00% 71.45
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 49 2.69 4.88 2.04% 69.73
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 33 4.39 7.27 9.09% 73.88
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 16 7.50 11.25 0.00% 81.75
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 14 1.36 2.07 0.00% 70.64
狭心症や心筋梗塞では,心臓に栄養や酸素を供給している冠動脈という血管が動脈硬化により狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)を起こして血液の流れが悪くなり,心臓に栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなります。そのため,この狭窄や閉塞した冠動脈を広げ,十分な血流を回復させる治療が必要となります。また,手や足の血管が同様に狭窄や閉塞を起こして血流が悪くなることで,手足が痛くなったり,冷たくなり,傷ができてしまう末梢動脈疾患や重症下肢虚血といった疾患も循環器領域の重要な疾患です。これらに対して当院では,手や足の付け根からカテーテルという管を挿入してバルーンという風船で血管を拡張したり,ステントという金網を留置して血流を回復させるカテーテル治療を積極的に行っています。令和2年7月より不整脈に対するカテーテルアブレーションも本格的に施行しています。特に心房細動は異常な電気が洞結節以外から発生して心房全体が無秩序に興奮している状態であり,この異常な電気が肺静脈付近から頻回に出ていることがわかっています。当科では症状が強く,薬物によるコントロールが困難な患者さんはもとより,慢性的な心房細動症例に対しても,経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺)により肺静脈の周囲を焼灼する肺静脈隔離術を積極的に行っています。また,徐脈性不整脈では,脈が遅くなり脳への血流が一時的に途絶えることでめまい失神といった症状が起きます。このような場合にはペースメーカーの植込みが必要となります。当院では最新式のMRI対応型ペースメーカーの植込みを行い,通信機能を利用した遠隔モニタリングによる管理も可能です。不整脈検出目的のループレコーダーの植込み術も行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 42 6.33 7.21 0.00% 68.71
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 19 2.47 9.26 5.26% 75.89
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)       ー       ー       ー       ー       ー
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内 に実施)       ー       ー       ー       ー       ー
K654 内視鏡的消化管止血術       ー       ー       ー       ー       ー
血液透析の導入が必要になった患者さんに対して,自己血管を用いた内シャント造設術を施行しております。また低心機能であったり,自己血管による内シャント設置が困難である場合は,透析用の留置カテーテルを設置しています。またシャントの使用などでトラブルが生じた場合,狭窄した血管を拡張させる経皮的シャント拡張術や不要なシャントを閉鎖する血管結紮術などを施行しています。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満)       ー       ー       ー       ー       ー
K722 小腸結腸内視鏡的止血術       ー       ー       ー       ー       ー
K331 鼻腔粘膜焼灼術       ー       ー       ー       ー       ー
K6421 大網、腸間膜、後腹膜腫瘍摘出術(腸切除を伴わない)       ー       ー       ー       ー       ー
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他)       ー       ー       ー        ー       ー
悪性リンパ腫の確定診断を目的としたリンパ節生検が主体でした。また,血液悪性疾患に伴う出血病巣に対する止血術を施行しました。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 255 0.41 1.12 0.39% 68.45
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 134 1.99 13.97 4.48% 73.40
K6871 内視鏡的乳頭拡張術 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋 切開のみ) 28 3.79 10.82 3.57% 74.11
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 27 0.04 1.00 0.00% 66.96
K6992 膵結石手術(経十二指腸乳頭) 26 0.81 2.85 0.00% 57.19
最も多く施行された手術(処置)は,昨年度同様,内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。病変の大きさが長径2cm未満のものが大多数を占めますが,2cm以上のもの(特掲診療)も多く施行しています。次に,総胆管結石等の良性疾患や胆管癌・膵臓癌等の悪性疾患のいずれにおいても,胆道閉塞に対して胆汁の流れ道を確保するための内視鏡的胆道ステント留置術および膵結石(慢性膵炎)に対する処置を多く施行しています。また,胆管結石除去の際に施行する内視鏡的乳頭拡張術(EPBD)・内視鏡的乳頭切開術(EST)の件数が増加しました。これらは,いずれも消化管内視鏡を用いた低侵襲治療に位置付けられています。
糖尿病内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8281 包茎手術(背面切開術)       ー       ー       ー       ー       ー
K688 内視鏡的胆道ステント留置術       ー       ー       ー       ー       ー
当科単独での手術は行っておりませんが,入院中に糖尿病の治療と並行して,併発した他科領域の治療を行うことがあります。一般的に糖尿病の患者さんは悪性腫瘍や心血管疾患,感染症を合併しやすく,入院中に発見されることもあります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一       ー       ー
異なる 59 0.80%
180010 敗血症 同一       ー       ー
異なる 40 0.54%
180035 その他の真菌感染症 同一       ー       ー
異なる       ー       ー
180040 手術・処置等の合併症 同一 82 1.11%
異なる 10 0.14%
DIC(播種性血管内凝固症候群)の発生率は前年度比約2倍と増加しました。DIC発症の基礎疾患である肝胆膵における炎症性疾患入院数の増加と考えられます。敗血症の発症率は増減無く,腎盂腎炎系の炎症性病態原が主たる要因です。真菌感染症は10名未満であり,表には記載がありません。手術・処置等の合併症の発生率は1.28%と横ばいでした。内訳は,透析シャントの経時的狭窄・感染が28%,関節手術後の経時的変化・感染が18%と上位を示しておりました。
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